鎖に繋がれ、死を宣告された一人の囚人。禁断の竜の力を覚醒させ、王家の血統をねじ伏せて帝国の覇者へと上り詰める。 険しい岩山の地下深くに広がる石造りの牢獄では、冷酷非情が支配していた。陽の光を奪われ、傲慢な支配者たちに無価値の烙印を押された追放者の囚人は、日々打ちのめされていた。主らは絶対の服従を求め、重い切石の下で肉体と精神を打ち砕く。だが、忘れ去られた暗き墓所の奥底で、古の予言が蠢き始めていた。幾世代もの悲哀の中で幾世紀も眠り続けていた伝説の竜の血が、残酷な処刑の最中に突如として燃え上がる。目も眩む雷光の一閃が、鉄の枷を融解させ粉々に砕き散らした。そびえ立つ城塔の上の空が引き裂かれ、咆哮とともに現れた巨大な黄金の竜が、打ちひしがれた奴隷に轟く力を授ける。無力な囚人から選ばれし君主へと変貌を遂げた追放者は、血塗られた泥の中から立ち上がり、同胞を蹂躙した腐敗した王朝を滅ぼすべく進撃を開始する。 影に覆われた胸壁の向こうには、絢爛な刺繍のベルベットをまとい、冷酷な誇りを胸に秘めた帝国の勇者が立ちはだかる。宮廷に生まれ、王家の栄光に浴する誇り高き若き王子は、深紅の煙と闇から生まれた恐るべき巨獣を使役していた。剃刀のごとき鋭い翼が嵐の空を覆い尽くし、王の睥睨のもとであらゆる領土に恐怖を撒き散らす。誇り高き後継者は、処刑場から逃亡した反逆者に先祖代々の王座を譲る気など毛頭ない。何世紀にもわたり、王朝は恐怖と闇の魔術によって絶対的覇権を維持し、民の抵抗を鉄の軍靴で踏みにじってきた。今、予期せぬ雷の覇者が聖なる宮廷に挑み、古き王家に過酷な報いの時を突きつける。王子は黒き刃を抜き、血塗られた手から王冠が滑り落ちる前に反乱の火種を消し去らんと決意する。 山上の砦の上空で伝説の巨獣たちが激突し、嵐吹き荒れる天空で凄惨な戦いの火蓋が切って落とされる。黄金の雷光が深紅の業火とぶつかり合い、要塞の礎を揺るがし、漆黒の空を目も眩む輝きで照らし出す。その直下では、憎悪と野望を互いに映し出す鏡のような二人の若き戦士が、猛り狂う嵐の中で命を賭した刃を交えていた。奴隷の傷跡を刻み、倒れし囚人たちの復讐を背負う戦士は、捨て身の怒りを込めて斬りかかる。高貴なる宿敵は洗練された太刀筋で応戦し、王権神授の誇りと受け継がれし王朝を守らんと必死に抗う。どちらの心にも慈悲はなく、屈服など微塵も受け入れない。刃が交わるたびに平和の残骸は引き裂かれ、古の要塞は強者のみが生き残る屍の山へと変わっていく。 天が燃え盛る中、崩壊しかけた権力の回廊では奸臣たちが反逆の密談を交わし、裏切りが蔓延していく。牢獄に繋がれた囚人たちは暴君の失脚を祈り、血塗られた中庭では王の兵士たちが最後の虐殺の準備を進める。対峙する覇者たちの間で原初の魔術が激しく渦巻き、二人の決闘は帝国の魂を賭けた終末の戦争へと変貌を遂げる。古の盟約は崩壊し、宮殿の地下深くに埋もれていた闇の秘密が暴き出される。燃え盛る尖塔の周囲を巨大な竜たちが旋回する中、恐るべき必然性をもって運命の結末が近づいていた。世界の均衡に縛られた宿敵同士に、妥協の道は残されていない。一方は無残に打ち砕かれて屈服し、もう一方は至高の竜王として、崩壊した王国を永遠に統べる運命にあるのだ。